熱中症対策のための高齢者への見守り・声かけ
1.高齢者の特性を踏まえた熱中症予防
一般的に高齢者は、以下の様に、熱中症になりやすい身体的特性があることが知られています。
<高齢者が熱中症になりやすい理由>
・「暑い」と感じにくくなる
・行動性体温調節が鈍る
・発汗量・皮膚血流量の増加が遅れる
・発汗量・皮膚血流量が減少する
・体内の水分量が減少する
・のどの渇きを感じにくくなる
実際に、総務省消防庁や厚生労働省の調査結果によると、熱中症による救急搬送者や死亡者の多くは、高齢者となっています。
これらを踏まえ、特に高齢者に対しては、その特性を踏まえて、熱中症予防行動の呼びかけを行うことが重要です。
<全ての方に対する熱中症予防行動の呼びかけの例>
・こまめに水分・塩分補給をしましょう
・暑さ指数を確認しましょう
・適切にエアコンを使用しましょう
・周囲の方に見守り・声かけをしましょう
<高齢者の特性を踏まえた熱中症予防行動の呼びかけの例>
・のどが渇かなくても、早め早めに水分や塩分を補給しましょう
・高血圧症や糖尿病などの持病があり治療中の方は、水分や塩分の摂取に関してかかりつけ医や主治医と予め相談しましょう
・高齢者は、暑さを感じにくいため、WBGT計や温湿度計などを用いて、室内温度を一定に保つようにしましょう
・エアコンを積極的に使用しましょう。その際、直接肌に風が当たらないようにしましょう
・日常的に運動している高齢者は発汗量が多いことが知られています。このため、無理のない範囲で、1日1回汗をかく運動を行うよう心がけましょう
・高齢者の世話をする周囲の人は、高齢者の体調(元気か、食欲はあるか、熱はないか、脇の下・口腔の乾燥具合)、具合(体重、血圧の変化、心拍数、体温)、環境(世話をする人がいない間の過ごし方、部屋の温度や湿度、風通し、換気、日当たり)のそれぞれが適しているかどうかを確認・サポートしましょう
2.高齢者への見守り・声かけ等について
高齢者の世話をする方、家族に高齢者がいる方、その他一般の方、いずれについても、周囲にいる高齢者に対して、こまめに見守り・声かけ等を行っていただくようお願いします。
(参考)医師会あて通知
2025kai_812熱中症対策のための高齢者への見守り・声かけについて