インフルエンザ流行開始とワクチン供給状況について(日本医師会常任理事記者会見)
笹本洋一常任理事は9月9日の定例記者会見で、厚生労働省の感染症発生動向調査(令和8年8月17~23日)によると、インフルエンザの定点当たり報告数が1.11(報告数4,094、定点数全国で約3,000カ所)となり、流行開始の目安となる1.00を上回ったことから、「今年もインフルエンザが流行シーズンに入ったと考えられる」との認識を示した。
今年の流行開始は、1999年に感染症法が施行されて以来、2009年に次いで2番目に早い流行開始で、昨年は9月下旬に流行開始したことを鑑みると、今年は早期からの警戒が必要な状況にあると指摘。また、地域別に見ると、一部の地域では既に患者報告数が高水準に達しており、今後、全国的に更に感染拡大する可能性があるとして、注意を呼び掛けた。
同常任理事はまた、インフルエンザワクチンの供給状況についても言及。9月第2週から医療機関への納品が順次開始される見込みであり、同月第5週の時点で、今シーズンの供給量全体の6割を超える約3,147万回分が出荷される予定であることを報告した。
その上で、早期の流行開始を踏まえ、厚労省より、ワクチンの供給や医療機関・地域の医師会との調整が整った自治体については、今年度の定期接種の開始時期を例年より前倒しすることが法令上可能である旨が、各自治体に周知されたことを紹介。「お住まいの自治体やかかりつけの医療機関によっては、接種開始の時期が異なる場合があるので、接種希望の方は自治体からのお知らせや、かかりつけ医に確認してもらいたい」と呼び掛けた。さらに、インフルエンザの感染拡大を防ぐ上で、(1)こまめな手洗いと咳エチケットの徹底、(2)室内の換気、(3)十分な睡眠と休養―が重要と強調。加えて「残暑の時期は体の倦怠感や頭痛を夏バテと勘違いしてしまい、インフルエンザへの警戒が薄れがちになる」として警鐘を鳴らすとともに、これらの症状がある時は自己判断せず、早めに医療機関を受診してほしいとした。
最後に、同常任理事は、新学期を迎えている学校や幼稚園、保育園等の集団生活の場では、飛沫や接触による感染が広がりやすいとして注意を喚起。さらに、高齢者や基礎疾患のある人、小児・児童のいる家庭では特に注意が必要であるとの認識を示した上で、「日本医師会としても、今後のインフルエンザの感染状況を注視し、必要な情報を随時発信していく」と述べるとともに、感染拡大を防ぐための一人ひとりの行動が大きな力となるとして、協力を求めた。
◆問い合わせ先:日本医師会健康医療第二課 TEL:03-3946-2121(代)
